あまがさきコーチング
尼崎ラグビースクール(以下「ars」とする)は、指導に携わるすべてのコーチに対して、下記の『あまがさきコーチング』を行ってもらうことをお約束します。
(あ) あいさつを欠かさない
(ま) まちがいをごまかさない
(が) がまん強く接する
(さ) さいしんを学ぶ
(き) きめつけをしない
挨拶をするのは当たり前のことですが、お互い慣れ親しんだ仲になればなるほどおろそかになりがちです。コーチが率先して、いつも大きな声で、誰に対しても元気よく挨拶することでスクールとしてもチームとしても、ひとつのまとまりになることができます。また、ラグビーができることやコーチングができることにいつも感謝し言葉に表すことで、コーチ自身の態度が選手たちの良き見本となるように励みます。
コーチも人間ですから、間違えることもあります。しかし、間違いを認めなかったり、間違いを間違いのまま放置したりすると、選手たちは何が正しいのかわからなくなり、場合によってはパニックになります。間違ったことについては素直にそれを認め、選手たちと一緒に正しい答えを探していくのもまたコーチングの醍醐味です。また、一般的には正しいとされることや自分の経験上うまくいっていたことでも、それが当てはまらなかったり、その枠では扱いきれない選手がいたりします。昨日まで正しかったことが、新たな発見により覆されることもあります。そういったときに柔軟に対応することも、コーチングには重要です。
選手がうまくいっていないとき、コーチはついすぐに答えを教えてしまいたくなってしまいますが、実際に試合を行うフィールド上では誰も答えを教えてはくれません。ですから、うまくいかないときに自ら考え、答えを探して行動できる選手を育てなければなりません。それにはとても時間がかかりますし、じれったくなることもありますが、根気強く問いかけてうまくいったときには褒め、長い目で選手を育てていきます。また、チームや選手がコーチの思ったように動いてくれないとき、つい大声で叱責したくなりますが、それは絶対にしません。怒りたくなる気持ちを我慢して、なぜそうしたのかを冷静に問いかけ、時には一緒に考えながら、なぜそうしてはいけないのかをしっかりと根付くまで教え続けます。
コーチングとは日進月歩の世界です。新たな理論が日々生まれています。もちろん、そのすべてを学ぶ必要はありませんし、家庭や仕事もありますから週末のコーチングのために割ける時間も限られています。しかし、選手たちにとってのコーチですから、積極的に学ぶ努力は怠りません。新しいラグビーを知り、新しいコーチングを知って、コーチ同士で共有することで選手たちにとってよりよいコーチング環境を作る努力をし続けることを当校に関わるすべての方にお約束します。新しいものが常に正しいとは限りません。昔ながらのやり方でうまくいくのであればその方がいい場合もたくさんあります。ですが、両方を知らないと比べることもできないのです。
コーチは沢山の経験をしてきています。ですが、その経験の全てが今の選手たちに当てはまるわけではありません。近代ラグビーでは、どのような選手でも一通りの役割ができることが求められます。身体が大きければプロップ、背が高ければロック、足が速ければウイング…というような杓子定規ではなく、全てのスキルを教えた上で自ら選び取っていくように促すのがコーチの仕事です。また、チーム作りの際も、コーチが考えるチーム像ありきではなく、選手たちの個性を組み立ててチームを作り上げるのが育成年代のコーチに求められるコーチングです。ラグビーを続けるのであれば、否が応でも戦術に自らを合わせていかなければならない時期が必ずやってきます。ですから、育成年代では様々な能力を伸ばしつつも個性を活かして楽しくプレーできるように導きます。
令和4年4月1日施行